ビール旅行 / ドイツ編

This entry was posted by on Tuesday, 4 October, 2011

遊びに行った話をまとめるのも面倒なので簡単に書いておく。旅行中に自分で書いたのはGoogle+に上げているから、知り合いの人はそっちを見てください……。

旅程はミュンヘンについて、ニュルンベルク、バンベルク、ケルン、デュッセルドルフと移動し、ベルギーは鉄道でブリュッセル、アントワープ、リエージュと移動して、最後にフランクフルトに移動して帰国という流れ。今回は大雑把にドイツ編。ちなみにどうもあらぬ誤解を受けていたことがわかったが、おっさん3人ビール旅行なため、色っぽい話は皆無です。

ビール

ドイツといえばビール純粋令なる法律があり、ビールに混ぜ物とかをしてはいけない(日本のビールはだいたい米が入っていて味を整えてるのでビールとは呼ばれない)というのは知っていたが、それでいて各地にバリエーションがあれこれあるということがわかったのが今回の大きな収穫だった。これに比べるとベルギー編は、今から言っちゃうとどうせ日本でも同じ瓶は買えるのでレアリティが高くない。ドイツはわりと地元のビール醸造所が強く、各地で違うビールが飲める。各土地も、だいたいピルスナーに加えてヴァイツェンやデュンケルがあるからバリエーションは豊富で素晴らしい。

バンベルクで飲んだラオホビアはかなり感激の味。ビールというのはもともと、麦芽を乾燥させて粉砕し、麦汁を作るわけだけど、普通は焙煎して乾燥させる(焙煎を強くすると黒ビールになる)。ラオホビアは焙煎ではなく直火で乾燥させるという方式だそうで、強烈な燻製香がする。紅茶の正山小種を思わせるような、煙をそのまま飲み込んだような香り。なもので人によって好き嫌いはわかれると思うけど、私はたいそう気に入りました。バンベルクは第二次大戦で破壊されなかった街ということで、古い街並みの景観が残り、雰囲気もいい。いいところだと思いました。



ケルンのケルシュとデュッセルドルフのアルトビールも飲んだ。どちらも200mlと小さいグラスでホイホイ注がれていくスタイル。席に着くと数を聞かれて、答えるとその数分だけグラスビールが出てくる。飲み終えるとおかわりを注ぎに来てくれる。ケルンの場合はウェイターも専用のトレイで持ち運んでいく。注ぐところや運ぶところも含めて見どころというべきなのも。ただ味そのものについて言うと、ケルシュは割と普通な気がしました。ピルスナーっぽい(上面発酵のはずだが……)。アルトビールは少しビターで個人的にはこちらのほうが好みでした。

一方でフランクフルトではあまりビールを攻めず、当地の名産というApfelwein(りんご酒)を堪能した。りんご酒ってそれシードルでしょと思うとこれが大きな間違いで、アルコール度数はけっこう高く、甘さはまるでなく、すごく酸っぱい。これを酒4:炭酸水1ぐらいの割合で割って飲むと、味がマイルドになって料理に合う。これはこれでありかもしれない、とちょっとだけ思った。

そういえば、誤解を招かないように書いておくが、ドイツのビールは堪能したが、だから日本のビールがどうこう、などとは思わない。こういうビールはその土地の料理に合わせて作られているような気がする。ドイツの料理は豚肉がえらいことになっているようなものが多く、味付けもわりと濃い。付け合せはだいたいザワークラウト。とかなんとか。そういう世界ではビールも濃い味で対抗したほうがいいのかも、という納得をした。だいいち、たとえばラオホビアなんてつまみもなしに飲んでたしね。自立する飲み物だと思う。まあ、その上で好きとか嫌いとか言うのは個人の嗜好ですが。

料理

という訳で料理。

ドイツの料理って言うと、ソーセージ、ポテト、ザワークラウト、以上。というのが大雑把な旅行前の私の認識でしたが、合ってるとも言えるし間違っているとも言えるなーという感じ。

ソーセージはいくらかのバリエーションがある。例えば、ミュンヘンで食べたのはヴァイスヴルスト(白ソーセージ)。ふわふわのソーセージを茹でたもので、切って中だけ食べる。皮は食べない。伝統的な製法ではわりとすぐに悪くなるとかで、正午を過ぎたら注文は受け付けないところもあるという。で、そういうお店をわざわざ探して堪能した。

もう一つはニュルンベルガーソーセージ。小さめのソーセージを炭火で炙って食べる(写真のやつね)。これはドイツでは有名なおいしいソーセージだということで、写真のはニュルンベルクで注文したものでたいそう美味しかったが、他の都市でも大きめなお店ではわりとメニューに載っていた。なんせフランクフルトのお店でも、フランクフルトソーセージを注文したらウェイターに断れれてニュルンベルガーを注文させられたぐらいだ(フランクフルトで食べた奴は今ひとつだったが)。

あとそれから、ケルンでは豚の血のソーセージも食べた。これは名物とかではないと思うが、多分初かな。スパイスが効いていて生臭さはなく、普通に美味しかった。

という訳でソーセージの国という認識に大きな間違いはないような気がするが、さすがに他にも色々料理はある。ウィンナーシュニッツェルはとんかつの源流の一つ(たぶん)な伝統料理で、豚ではなく子牛の肉を使ったカツレツ。まあこういう食べ物がまずいはずはなく、とても美味でありました。あと、何ヶ所かで豚の生肉を食べた。ドイツではそれなりにポピュラーなものらしい。生食用に育てた豚の肉をミンチにして、バゲットに塗って野菜や何かと一緒に食べる。普通に大丈夫であり、というか最初は気づかずraw meatかそうかそうかと楽しんでいたがよく考えたら豚じゃんこれ……的な状況であったけど、結果的にはまあなんともなかった。私は結構おいしいと思う。けどまあそのへんは自己責任で。抵抗感のある人はやめたほうが良いかも。

他にも、ドイツの夏の味覚らしいプフィッファリンゲ(アンズダケ)を使った料理であるとか、いろいろいただいた。そういうわけでソーセージばっかりではなくて色々美味しかったけど、やっぱり豚肉がベースになっている感じはある。そして付け合せはほぼ確実にザワークラウトとポテト。ポテトは、そのまま茹でたものもあり、マッシュもあり、小切りで炒めたものもあり、小麦粉と混ぜてフワフワのモチモチにしたような巨大団子で出てくることもあった。最後のやつとか、個人的にはけっこう好きなんだけど(炭水化物スキーなもので)、いずれにせよ分量が尋常じゃない感じで閉口した。

いずれにせよ、僕らが行ったのがほぼビアバー(ビアホール)的なところばっかしだったので食べた物も偏っていたという可能性は拭い去れないわけですけれども。

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