ワニ計算についてそのあと

This entry was posted by on Sunday, 13 May, 2007

そういえば作者からは「ありがとう!」みたいなメールを受け取りました。

一読してつい訳してしまったのはいいとして(ちなみにわたしは LtU 経由。 Wadler のは読み飛ばしてた)、あのあとでとある知り合いから「向井君がアレに感動していることだけはよくわかった」と言われました(笑)。いや、まあ、うん。そうですね。

実際問題としては、ラムダ計算について(すくなくともこれが何に対応するかがすぐわかるくらいには)わかっている人が子供に教えるための遊びだと思うのでした。 Wadler が娘に遊ばせてうまくいったのは、きっとレクチャーが上手いからだよなーみたいな。あとまあ「だからなに?」ということを考えだすと困っちゃうかもね。

sumii さんがいくつかの指摘をしていますが、わたしも爺婆ルールと色のルールは問題だと思っています。

爺婆については、「卵-飢ワニ-爺婆ワニ」というスケールが現実の直感とまったく対応していないのが問題。卵があるからには、ふつうは、ワニが何らかの手段で卵を「生む」ようなことを期待してしまうし、飢ワニは何らかの食事パターンでは死なず、爺婆に老いる、という成長ルールを期待する気がするのですね。

卵-ワニの関係については、それでもまあいいとして、爺婆ワニはおかげでよくわからないルールになっていたんじゃないかな、と思うんですよね。まったくべつの存在を仮定した方がよかったような気はする。

色については、突然、何らかの適当な色に換えるというルールはさすがに意味不明すぎると思いますね。 sumii さんの提案は、それはそれでややこしいと思いますが、じゃあ何がいいんだという対案はわたしにはありません。

ところでこれを子供に遊ばせる案。ふたり一組となり、手持ちのワニは両者とも共通とし、相手に隠して好きなパターンをつくる(ぜんぶを使わなくてもいい、もしくは手持ちのパターンのうち10個のピースでつくる、とか個数を制限する)。つくりおわったら「いっせーのーせ」で相手に見せて、展開を繰り返し、これ以上展開しないところまで先に展開しおえた方の勝ち。もしくは、わからなくなって「ギブアップ」を宣言したらそっちの負け。

ただし、どうしても展開が終わらないことが、じつはある。そのときは、そのことを発見し「終わらない」を宣言したら、その人の勝ち。

てのはどうでしょうか。面白いかどうかはよくわかりませんが。

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