“The Arrival”, Shaun Tan
SFセミナーで深山めいさんに現物を見せられながらオススメされた一冊だが、やっぱり買ってしまった。これはいいな。
ピクチャーブックといって、いってみればまんがみたいなもの、と言えなくもないが、緻密なイラストレーションだけで進むお話。字は(奥付とかを除けば)いっさいなし。絵が綺麗で、すごくいい。
お話の方は、イラストだけで進んでもわかるわけで、そんな凝った話ができるわけでもなく、他愛もない話といえばそのとおり。田舎から都市へ出稼ぎにでた男がいろいろ苦労して、いろんな人に出会い、いろんな話を聞く。ときに家族を思い、ときにペットと戯れる。そして……という感じ。
というわけで、ストーリーももちろんいいんだけれども、キモはこの絵でしょう。田舎とか都市とか簡単に書いたんですが、ファンタスティックな異世界が舞台になっていて、田舎にはドラゴン(?)がいるし、都市は飛行船が運行していて、巨人(?)がいるような幻想的な風景が広がる。わたしはそもそもこういう絵がかなり好きなわけで、その辺の好き嫌いはあると思いますが、好きならオススメです。作者のページにはこの本の紹介ページがあって、サンプル画像をいくつか見られます。おおむねこんな感じです。
あーでも amazon.co.jp はそろそろ在庫切れかもしれませんが。